医療福祉の労務情報
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文書作成日:2024/07/31
人事労務Q&A 〜院内での個人所有のスマートフォンの使用〜

今回は、勤務時間中の個人所有のスマートフォン使用に関するご相談です。

Q
今月の相談内容

 子育てをしながら働く職員も多く、子どもの発熱等による保育園や小学校などからの急な呼び出しに対応できるよう、勤務時間中に個人所有のスマートフォン(以下、スマホ)を使用できるような配慮をしたいと考えています。
 その場合のルールを作っておきたいのですが、注意することはありますか?

A-1
ワンポイントアドバイス

 職員は、勤務時間中は与えられた仕事に専念する義務があります。そのため、原則、勤務時間中は個人所有のスマホの使用を禁止とすることを考えたいものです。
 当然ながら、医院として、急な呼び出し等の対応に協力する必要性は高いため、医院の電話番号に連絡してもらうようにすることで、緊急時には確実に職員に連絡が届くようにすることも考えられます。

A-2
詳細解説
1.勤務時間中のスマホの使用

 職員は、勤務時間中は与えられた仕事に専念する義務(職務専念義務)があり、業務と関係のない私的行為は慎まなければいけません。

 例えば、勤務時間中に頻繁にスマホを操作していることによって、本来行うべき業務が滞ることは重大な問題となります。
 また、職員が私物と思われるスマホを操作している姿を、患者やその家族が見たときの印象も気にかける必要があります。

 実際にこれらの問題がなかったとしても、スマホ使用の頻度や理由によっては、他の職員が不快に感じ、医院の風紀や秩序が乱れることもあります。
 原則として、勤務時間中のスマホ使用は禁止した上で、緊急時の対応を整理しておくことが求められます。

2.緊急時の対応と運用ルール

 子育て中の職員は、保育園や小学校などからの緊急連絡が入ることがあります。また、その他の職員もプライベートにおいて緊急で対応すべき連絡が入ることは十分に考えられます。
 勤務時間中の個人所有のスマホ使用を制限する代わりとして、緊急時には医院の電話番号に連絡をしてもらうこととし、連絡が入ったときは優先的に対応を認めることも考えられます。

 なお、事前に連絡が入ることが予想されるようなときには、個人所有のスマホの使用を認めるなど柔軟な対応も必要です。その際、呼び出し音や振動音が鳴らないように設定したり、手待ち時間に患者やその家族から目につかないバックヤードでスマホを確認したりするといった配慮も忘れないように求めたいものです。

 医院には、患者情報などの重要な情報が多くあります。個人所有のスマホは、カメラ機能があり、SNSなどのアプリをダウンロードしていることも多いため、情報漏洩のリスクがあることも念頭に置き、ルールを考えることが必要です。

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