医療福祉の労務情報
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文書作成日:2018/01/31


 今回は、入職間もない職員をすぐに辞めさせても問題ないかの相談です。




 ある職員を採用して1ヶ月が経ちますが、仕事ができないなど、患者様や他の職員に迷惑がかかり始めてしまっています。入職間もなく、まだ試用期間中のため、すぐに辞めてもらうことは可能でしょうか?




 就業規則に本採用をしない具体的事由の記載を行っておくことが求められます。また、そのような記載がされていたとしても、試用期間中であることだけを理由に辞めてもらうことができる訳ではないため、注意しましょう。




1.試用期間の法的意味

 本来、試用期間中に辞めさせることや本採用をしないことは、法律上「解雇」にあたります。よって、解雇するためには職員として不適格だと認められるなど、合理的な理由が求められます。その際、試用期間を定めておくことにより、通常の解雇よりも解雇権が広く認められるという効果があります。そのため多くの場合、試用期間を定め、一定期間の勤務状況などを観察し、本採用をするかどうかを判断するということが行われています。

2.解雇予告と解雇に必要な「合理的理由」

 解雇するときには、以下のような解雇のルールが適用されます。

(1)解雇予告
 入職してから14日以内で解雇する場合は、解雇予告や解雇予告手当の支払いは不要ですが、14日経過後の職員を解雇するときは30日前に解雇予告を行うか、30日分以上の平均賃金を解雇予告手当として、支払う必要があります。

(2)合理的理由と相当性
 試用期間中は、通常の解雇より解雇権が広く認められるからといって、無制限に解雇が認められるものではありません。労働契約法では、「客観的に合理的な理由が存在し、社会通念上相当と是認される場合」に認められると示されています。つまり、解雇が認められるのは、引き続き雇用することが客観的に見ても適当ではないと判断されるときに限られるといえます。

3.試用期間のルールを定める上で重要なポイント

 本採用拒否の事由を定める上でのポイントは、就業規則に、例えば「能力の不足や適性の欠如などの理由から、本採用が適当ではないと医院が判断した場合に解雇する」のように具体的に記載しておくことです。また、本採用に移行する際に必要となる能力、または試用期間内に積むべき実績(例:出勤率)なども示しておくことが望まれます。併せて、本採用が認められない場合があることを十分に説明しておくことが求められます。


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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